マイクロメータ (micrometer) とは、精密なねじ機構を使って、
ねじの回転角に変位を置き換えることによって拡大し、精密な長さの測定に用いる測定器。
ノギスよりも精度の高い測定に用いられる。
一般的なものは目盛は0.01mm。マイクロメータヘッドと呼ばれる基本構造部がネジ機構のため、測定圧力の差が測定値のばらつきや個人差となって現れる。これを是正し、より一定の圧力で測定を行えるよう考案されたのが定圧機構。定圧機構の中で現在最も普及しているのがラチェットストップ式と呼ばれるタイプである。
いろいろな用途に合わせて、測定先端(アンビルなどと呼ぶ)の形状などの異なるマイクロメータがある。
その機構は2つのねじを組み合わせた差動装置によっており、ピッチの差を利用した微細な動作が可能となっている。
測定対象別のマイクロメータの種類
- 平マイクロメータ(円筒外径の測定)
- 両球マイクロメータ(板厚の測定)
- 内側マイクロメータ(穴の内径の測定)
- 3点式内側マイクロメータ
- 棒形内側マイクロメータ(大きな内径の測定)
- depusumaikurome-ta(hukasa,dansanosokutei)
- 歯厚マイクロメータ(歯車のまたぎ歯厚の測定)
- ねじマイクロメータ(おねじの有効径の測定)
名称と歴史
現在の形のマイクロメータは、パリのジャン・ローラン・パルメール (Jean Laurent Palmer) が1848年に発明している[3]。このため、フランス語ではマイクロメータを palmer、スペイン語では tornillo de Palmer(Palmerのねじ)とも呼ぶ。英語圏では、1867年に Brown & Sharpe がマイクロメータを発売し[4]、広く普及するようになった。1888年、エドワード・モーリーがマイクロメータの精度をさらに高め、複雑な実験でその測定値が正確であることを証明した。